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大阪府住宅まちづくり部 山下久佳部長 【平成30年01月25日掲載】 |
来年度事業の見通し等を語る 密集市街地整備 予算増額しさらに推進 除却跡地の緑化も検討 ベイエリアの活性化に取り組む |
大阪府住宅まちづくり部の山下久佳部長はこのほど、日刊建設新聞のインタビューに応え、今年度事業の経過や来年度の事業の見通しについて述べた。今年度は、密集市街地整備事業の中間年としてこれまでの事業検証と新たに今後の方向性を打ち出し、来年度予算も増額してさらに推進を図るとし、「事業規模も大きくなり、取組み自体もかなり進んだ」と手応えを語る。また、ベイエリア開発と淀川舟運を結んだ取組みなど、今後の事業展開にも意欲を示した。 |
■まずは来年度事業についてお聞かせ下さい。 |
密集事業に関しては、平成32年度までに解消することを目標としておりますが、現在の整備方針を策定して今年度が計画期間の中間年にあたることから、学識経験者による専門的見地からの意見をいただき、これまでの事業検証と今後の方向性に関して昨年12月にとりまとめを行いました。 |
■なるほど。 |
従来の取組みに加え、密集市街地では人口自体の密集度が薄れ、小中学校の統廃合が進み出していることから、そういった公共施設用地を活用することで、民間事業者の参画を促していきます。 |
■うめきた2期も動き出します。 |
昨年末から2次募集が始まりました。同区域では、都市公園事業と土地区画整理事業、JR東海道線支線の地下化と新駅設置の4つの事業からなり、府市で一体となって進めていきますが、提案の募集にあたっては、公園等の位置も変更可能としており、より優れたアイデアが集まるものと期待しています。まちびらきは2024年夏頃の予定です。また、なにわ筋線も事業化に向けて動き始めたことから、より利便性が高くなるものと考えています。 |
■そのほか「グランドデザイン・大阪」「グランドデザイン・大阪都市圏」への取組みは。 |
ベイエリアの活性化に向けた取組みを進めます。夢洲では昨年「夢洲まちづくり構想」が策定されましたが、それ以外の築港等も含めたエリアでそれらと連動させながら活性化に取組みます。昨年夏には行政・関係事業者による情報交換も実施し、その中では、多様な交通手段により、各地区が相互のつながりを求めていることが解りました。そのため、咲洲からUSJまで船で巡り接続ルートを検討したり、自転車利用環境の向上も検討しております。 |
■建設業の担い手確保も重要ですが。 |
高校生を対象とした現場見学会や若手技能者を対象とした表彰等を実施しておりますが、来年度は若手技術者や女性技術者を加点対象とした発注を考えております。現在、実施している実績申告型の中で、若手や女性の配置に加点するなど、新たな枠組みを構築していきます。また、業界の方々とも意見交換を行っており、意見や要望とともに、生の声を伺うことで、今後の参考にしたいと考えています。 |
■ありがとうございました。 |
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