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大阪府都市整備部 吉村庄平部長 【平成29年01月23日掲載】 |
「防災・減災のまちづくり」 【南海トラフ】へ市町村ごとに対応 |
大阪府における都市基盤を担当する大阪府都市整備部。現在では、大阪の成長に寄与する道路や鉄道をはじめとする社会基盤整備、防災・減災対策としての堤防等構造物の耐震化、さらに老朽化したインフラを計画的、効率的に維持・更新を行うインフラマネジメントの施策を事業の柱として行っている。昨年を振り返って吉村庄平部長は、「継続してきた事業に目途がつき、また新たな事業が動き出した節目の年となった」と語る。その吉村部長に、今後の事業について聞いた。 |
■まずは昨年を振り返って。 |
都市整備部の使命としては、大阪、関西の成長、府民の安全と安心の確保という2つの柱があり、そのためにしっかりインフラの整備とメンテナンスを行うことにあります。昨年はこの2本柱に、インフラのトータルマネジメントを基本方針に加え、各種施策を実施してまいりました。事業全体では、昨年当初にモノレールの延伸に関して事業化の意思決定を行い、年末には淀川左岸線延伸部が新規に事業採択されるとともに阪神圏高速道路料金の新たな案が国から示されました。これらにより、節目の年になったと思います。 |
■各事業についてお聞かせ下さい。 |
鉄道事業では現在、事業を実施しているおおさか東線の北区間での工事、特に吹田市域の東海道本線部分や鴫野駅から放出駅までの学研都市線との並行部分が順調に進んでおり、平成30年度末の開業に向け着実に進捗しています。また、北大阪急行延伸線についても、1月19日に起工式が行われ、平成32年度開業に向けて工事が本格化されます。モノレールの門真市駅から近鉄奈良線までの延伸部については、現在、都市計画決定に向けた調査、設計などを実施しており、2年か3年先には工事に着手したいと考えています。 |
■なるほど。 |
道路関係では、淀川左岸線延伸部については先ほど申し上げましたが、大和川線については、1月28日に三宝ジャンクションから鉄砲出入口までの区間を供用開始予定であり、引き続き、一日も早い全線供用を目指してまいります。新名神高速道路に関しては、本線に接続するアクセス道路の整備を担当しており、高槻東道路に関しては、本線の開通に関係なく供用することで一定の効果が見込まれることから、本線の開通に先駆けての供用を考えています。 |
■防災・減災対策では。 |
南海トラフ巨大地震への備えとして防潮堤の液状化対策に力を入れています。この中で、地震直後に防潮堤が倒壊し、避難する間もなく人命が失われる恐れのある約9キロの区間については、平成26年度から3年間で緊急対策として先行実施してきており、予定通りに今年3月末には整備が完了します。残りの区間については、5年から10年の期間で引き続き実施していきます。これら整備にあたっては国の緊急防災減災事業債を充てて実施しております。この緊急防災減災事業債は、今年度末で終了する予定でしたが、全国の自治体が連携した要望活動の成果もあり、適用期間が延長されることになったため、さらに活用していくこととしています。 |
■その他の事業について。 |
治水事業では、寝屋川流域総合治水対策として実施している北部地下河川について、全国で初めて大深度地下制度を活用した整備を予定しており、既に事前調整手続きが完了していることから、今年度内の都市計画変更を予定しています。また、大深度地下制度の活用は、淀川左岸線延伸部でも予定されていることから、並行して取り組むこととなります。 |
■3つめの柱であるインフラマネジメントの取組みを。 |
インフラマネジメントは維持管理、メンテナンスをいかに充実させていくかが重要です。既に府内のインフラは整備されてから長期間経過し、老朽化が進んでいることからその対策が急務となっております。老朽化した道路や橋梁、下水ポンプ施設などを対象に維持補修、あるいは更新するためのタイミングを見極めながら事業を進めていきます。このため現在、インフラ施設の点検や診断結果等のデータベース化を進めており、これを活用して取組みを進めていきます。とりわけ、下水道施設等では新設より更新が中心になっていきます。 |
■都市の成長を促すには確個とした基盤整備が不可欠です。 |
ええ、いずれにしろ我々の仕事は長期にわたって行われるため、1年や2年で目に見えて変化するものではありませんが、昨年から今年にかけては、目途が付いたものや新たに着手するものなどが比較的多く、引き続き、しっかり事業を進めていきたいと思います。 |
■今後のご尽力を期待します。 |
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