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近畿地方整備局 寺本耕一建政部長 【平成29年01月05日掲載】 |
社会保険未加入対策の現状と取り組み 人材定着へ 今やらねば 現場の生の声も集めながら |
平成29年度を目途に、許可業者の加入率100%、労働者単位では製造業相当の加入状況を目標として取組みが進められてきた社会保険未加入対策。これまで、国土交通省はじめ業界団体等が一体となり加入促進に努め、企業単位では一定の成果が見られている。しかし、労働者単位での動きは鈍く、特に二次下請以下から一人親方の扱いについても不確定要素が残る状況となっている。この状況の中、近畿地方整備局建政部の寺本耕一部長に、最終局面を迎える社会保険未加入対策の現状と取組みについて聞いた。 |
■まずは、現在の建設業をどうご覧になります。 |
建設業は、国民の暮らしや経済活動を支えるインフラ整備を行うものであり、新たな構造物の構築はもとより、維持管理やメンテナンスなど、地域の安全と安心を担う欠かせない存在です。国全体の経済や雇用にも寄与しています。業態としての特徴は、様々な現場で、異なった構造物を造っていくことになりますが、そこでは施工者の力量によって工事品質が左右されることです。このため、人材が最も大切な要素であると思います。 |
■確かに。 |
若年層の離職率を見ると入職後3年目までが多くなっています。技能や技術を身に付け、やり甲斐を感じるまでには時間がかかりますが、現在ではそこに至るまでに離職することが非常に多いです。そこでの課題は若年者をいかに定着させるかです。定着率の高い企業の取組みでは、技能資格を取得させるための支援を行っているところが56・0%、次いで社会保険への加入が55・7%となっています。この点からも処遇改善が担い手確保の上でも重要な取組みだと思います。 |
■その社会保険未加入対策については。 |
平成24年3月の中央建設業審議会の提言を受け、平成29年度を目途に企業単位では建設業許可業者は100%、労働者は製造業並みの加入を目標として取組みを進めてまいりました。近畿地方整備局では、管内の行政と元請・下請、関係者で構成する社会保険未加入対策推進近畿地方協議会を設置して取組みを進め、昨年2月には加入徹底について、7月にはその確認についての申し合わせを行ってきました。 |
法定福利費の確保など |
■目標達成まで3カ月と迫りました。 |
未加入対策における主な取組みですが、まずは対策の強化として、元請による加入指導強化と公共工事からの未加入企業の排除、未加入業者の見える化です。 |
■担い手確保育成に関しては。 |
近畿では、専門工事業のものづくりの魅力や楽しさをアピールするため、大阪では昨年、3回目となる技フェスタが、滋賀でもけんせつみらいフェスタの2回目が、奈良ではワクワクけんせつ体験が、それぞれ開催されました。いずれも若い人や子ども達がものづくり体験を通してその魅力・楽しさに触れる取組みであり、今後も充実され、広がっていけばと思います。近畿地方整備局でも昨年、東大阪市の中学校の先生を対象に、現場見学会や出前講座の説明会を行い好評を得ています。機会があれば各地でも実施したいと考えております。 |
■ありがとうございました。 |
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