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土木学会関西支部 河内清支部長 【平成27年11月19日掲載】 |
魅力ある職場環境づくりへ現場の声吸収 防災・減災 災害調査の報告会など情報提供でも貢献 |
毎年11月18日の「土木の日」とそれに続く「くらしと土木の週間」は、土木が果たす役割を広く理解してもらうことを目的に「公益社団法人 土木学会」が昭和62年に設定したもので、今年で29回目を迎えた。相次ぐ自然災害により、社会資本整備の重要性が再認識される中、その社会資本整備に土木事業は不可欠なものとなっている。土木事業の現状やこれからの課題を土木学会関西支部の河内清支部長に、同支部の活動を含めて聞いてみた。 |
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■土木の果たす役割についてお聞かせください。 |
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今日まで先人たちが国の基盤づくりに努力され、それが今の国の豊かさや安全を造りだしてくれました。日本の国土は地形や地質が複雑で自然災害も多く、その中で道路や鉄道を整備するというのは、相当の苦労を伴うものであったと思います。それを考えますと、土木が大きな役割を果たしてきたというのは、皆が認めるところであり、今後も同じように役割を果たしていかなければならないと考えます。 |
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■土木の現状とこれからの課題は。 |
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土木事業のプロジェクトが国を豊かにし、そして国を守っていく―。そのためにはどうするか構想を練り、企画し、そして、関係者の理解を得ながら事業を進めていくというのが土木という仕事です。企画する人、研究をする人、現場で造り上げる人が一つにならなければなりません。そこがこれからの課題だと思います。見えない仕切りによって、同じ土木屋でありながら仲間になれていない。それぞれ立場・役割が違っても同じ目標に向かっていると感じられるようにしたいと思います。多様でかつ厳しい現場能力を求められる技術者がどこまで評価されているのか、あるいは、その技術者がどこまで納得してその仕事に従事しているか―。それが一番気になるところです。 |
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■防災・減災についてのお考えを聞かせ下さい。 |
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これだけ観測史上最大とされる災害が多発すると、ハード面で国土を強靭なものにする一方で、これからは、いかにして自分命を守るのか、事前の策をどうとるかなど、ソフト対策としてのイメージトレーニングも重要であると思います。対策の啓蒙活動や過去のデータを検証して生かしていく―。土木学会では、被災地での災害調査をまとめ、報告会を開いています。まさにこれは防災・減災のお役に立てているところではないでしょうか。様々な大学等から人材を結集して活動できるのは土木学会の強みでもありますし、そして広く情報提供することが土木学会として社会の一翼を担うことと考えます。 |
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■関西支部としての活動について。 |
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関西支部は先々の課題を積極的に取り組む非常に独自性の高い支部で、土木を世の中に紹介すると同時に、世の中から土木に関しての意見を求める取り組みを平成2年から本部・他支部に先駆けて、FCC(FORUM CIVIL COSMOS)活動として行っています。そのほか、学生の皆さんに土木というのはどのようなものかを体験してもらう取り組みで、今年の8月、土木系の大学生及び大学院生を対象に、大規模土木プロジェクト実地研修を行いました。 |
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■支部長ご自身が官民両方をご存じで、現場でのご経験もあることから、現場に従事する人への思いが強く感じられました。今後のご活躍を期待しております。ありがとうございました。 |
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