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座談会 大阪府内、建設業の現状と課題を語る  【平成26年07月28日掲載】

座談会 大阪府内、建設業の現状と課題を語る

近畿地方整備局建政部建設産業課長 茂原博氏


 (株)今西組取締役社長 今西邦夫氏
 (株)前田組代表取締役社長 前田浩輝氏



 (株)榎並工務店代表取締役社長 榎並靖博氏
 (株)森長工務店代表取締役社長 森長敬氏


近畿整備局 重原課長 今西組 今西社長 前田組 前田社長 榎並工務店 榎並社長  森長工務店 森長社長 



 現在における工事量の増加に対し、業界側では歓迎の意を表しながらも、急激な受注環境の変化は、労務との需給バランスが取りにくい状況となっている。国土交通省では、設計労務単価の引き上げや社会保険未加入対策、さらに品確法をはじめとする法改正により、工事品質確保とともに、技能労働者等の担い手の確保に係る施策を打ち出しているが、実現にあたっては課題が山積している。この状況の中、近畿地方整備局建政部の茂原博・建設産業課長と、大阪の地場業者の団体である十日会と二十日会のメンバーに、大阪府おける現状と課題について語ってもらった。

  人手不足背景に業法を改正
  下請にしわ寄せがいかいない発注を  茂原

■初めに、最近の大阪府内の建設業の動向と建設三法改正に関するポイントについて茂原課長よりご説明願います。

茂原

 まず、大阪府の建設業者の動向を見ますと、建設投資全体ではピーク時の平成四年度から58・4%の減少で、これは全国平均の40・5%を大きく上回っております。これは近畿地区全体にいえることです。許可業者数は、平成12年の約5万者から24年度末が約3万6千者と29・5%の減となり、さらに就業者数も平成7年度と同22年度の比較では、40・1%減の26万人となっています。人手不足に関しては、国交省でも工事量増加に伴い労務の確保が厳しくなっていることは認識しておりますが、むしろ10年先には構造的に人手不足になることに危惧を抱いております。
 これらを背景に、公共工事における品質や将来にわたっての担い手を確保するために、今般、品確法を基本に入契法と業法の改正が行われました。改正では、品確法で発注者の責務が明確にされたことが明記されたこと、入契法ではダンピング対策の強化や契約の適正な履行など、業法では、28業種に解体工事業を新設したことなどです。
 社会保険未加入対策では、直轄工事において8月から下請代金が土木3千万円以上、建築4千5百万円以上の工事では、元請と一次下請での保険未加入企業を排除することになりました。

今西

 社会保険に関しては、例えば50歳を過ぎた作業員に入れと言ってもメリットがあるのか。彼ら自身もとまどう部分はあると思う。

茂原

 法律で定められている以上は仕方のないことではありますが、まずは企業単位での加入を求めております。ただ、世間一般から見た場合、必要最低限の社会保険にも入れない業界は敬遠されます。未加入対策は入職促進や処遇改善の一方策でもあり、特に専門工事業界から強く求められているダンピング防止対策の一面もある。

森長

 今回、一次下請までとされたことについては、我々としてはありがたいと思っています。対象を二次や三次まで広げた場合、5人未満のグループや一人親方が増えるだけで、逆に未加入者が増える恐れがある。国交省が全ての現場に立入検査に入るのであれば別ですが。

茂原

 いずれは二次以下も対象となります。その場合のチェック体制としては、例えば現場入場の際に登録ICカードによるものになるのではと考えられます。

森長

 その場合、民間工事をどうするのかという問題がある。まずは公共工事からになるとは思いますが、官民の工事をやる業者にとっては非常にきつくなってくる。外注が常態化している建設業界で果たしてどこまでやれるかどうか。

今西

 外国人労働者の問題にしても、規制を緩和するとしていますが、宿舎から食事、保険まで経費負担もばかにならないと思います。

茂原

 要は賃金の問題になってくるのでは。休みがないだとか仕事がきついといっても、バブル期には問題にならなかった。結局、賃金が高かったからで保険うんぬんは問題にされていなかった。

今西

 外国人労働者を登用すれば、かえって国内労働者の賃金上昇を妨げることになる。

茂原

 公共工事に限らず民間工事でも「安ければいい」みたいな様相になってくる。たたき合いの結果、技能労働者にしわ寄せがいく。

■特に民間での大型店舗工事はとんでもない価格で受注していると聞きます。

茂原

 そういったところで事情を聞くと、施工能力のない業者が請け負い、下に投げてしまう。また、民間マンションの場合、都市部と違い地方では労務費が上がると販売価格に跳ね返り売れなくなると聞きます。そうなると工事単価を抑えにかかってくる。

森長

 ただ、公共工事と民間工事のダンピングは違います。現在は良くなってきましたが、かつて公共工事では「安ければいい」と、経審のランク付けだけで、これまで実績のなかった業者が安値受注することも多かった。民間の場合は、例外もありますが、たいての場合、付き合いのある業者のうち数社から見積をとりますから大幅な赤字になることはない。

茂原

 必要なのはしわ寄せが下請業者にいかないように、施主や発注者から適正な金額をいただくことです。確かに市町村の中には変更契約に応じなかったり、消費税を払わないなど問題のあるところもあると聞いています。こういったことが続くと受注する業者がいなくなってしまいます。特に学校の耐震工事では技術者が拘束される上、工事期間に制約があるため、リスクが大きくなると誰も手を挙げてくれなくなる恐れは十分にある。予定価格の設定を含めて発注者がしっかりとした発注をする必要はあります。

榎並

 入札に関しては元請、下請とも課題はありますが、その一つに上限拘束の問題があります。我々としても団体を通じてその撤廃を再三、要望しておりますが、実現しない。

茂原

 運用の問題ではありますが、いろいろと不祥事もあったことから撤廃に踏み切れないのでは。役所側からすれば事前公表による一般競争入札がいい。

榎並

 しかし現在は事後公表となってきており、ここで撤廃しても問題はないと思いますが。

茂原

 市町村レベルの自治体では、予算の範囲内にこだわる傾向が強く、補正を組んでまで工事をやろうとする考えはなく、未だに歩切りをやっている市町村もある。

今西

 一つには建設産業の将来を考える技術職員が少なくなった。行政も人手不足の観がある。

  人材育成「三田」の役割期待
  重機リース、災害対応で問題  今西

■人材の確保と育成について少し。

今西

 人材育成については、富士教育訓練センターや三田建設技能研修センターの役割に期待しますが、特に我々としては三田の積極的活用に注目しております。

茂原

 富士に対しては資金も投入され拡充が図られるなど注目度は高いですが、三田に対する期待は西日本では非常に高い。しかしながら、業界から施設の充実を望む声が聞こえてこない。もっと建設業協会あたりから要望が出てもいいんですが、それがないから中央では分からない。

■前田組さんでは、自社で大工さんを育成されておりますね。

前田

 住宅部門での造作大工として、2人の新入社員を親方の下に付け、大工育成塾というところに月1回、泊まりがけで研修に行っております。両人とも意欲的で、次第に戦力となりつつあります。

茂原

 西日本の専門工事業界からは富士は遠隔地であり経費が掛かりすぎることから三田での訓練を望んでいます。ただ、富士にしろ三田にしろ技能者不足になって初めて注目されたわけですが、もっと早くから要望が上がっていれば、手当の仕様もあった。しかし業界側の要望は、やはり工事発注に関するものが多く、三田に関しては最近、取り上げられはじめたところです。

今西

 要望事項に関しても、災害対応等は大手業者の意向が強く、我々、地場業者の意見は届かない。勿論、災害対応がだめだと言っている訳ではありませんが。

茂原

 災害対応に関していえば、広報の問題があります。関係者間では建設業の災害対応についてはその貢献度は理解されておりますが、一般的には殆ど知られていない。自衛隊の活動はよく知られておりますが、その自衛隊が現地に入るための道路啓開を建設業者が実施していることは報道されない。それどころか建設業に対して悪いイメージを抱いている人が未だに多い。

今西

 災害対応では重機の問題もある。現在では自前の重機を所有している業者は少ない。やはり重機の購入により固定負債が増えると、経審に影響するからで、経審の点数を上げないと公共工事の受注に影響しますから。重機をリースに頼っているような状態では災害対応もできず、そういった部分の見直しに向けて業界としてアクションを起こさないといけない。

森長

 行政と各団体は防災協定を結んでおりますが、それだけでは動かない。実際に災害が発生した時に組織立って動く機能がない。例えば、南海トラフ巨大地震が発生した時には、どこの業者はこれこれをするといった 事前計画や役割分担を決めておかないと動けない。ただ、公共事業を主体とする地元業者としては、地域防災に対しての義務や責任を感じていなとだめでしょうね。そこでそういった役割を担っていることをアピールしていかなければならない。

茂原

 そういったアピールは、業界として是非、やっていただきたい。

森長

 かつて黒部の太陽という映画があり、あの映画を見て建設業界に入ってきた人も多いと思う。そういった部分でのイメージアップ戦略を進めながら、一方で工事現場を見せることも有効です。当社では学校や保育園等で工事を実施する際、 必ず現場見学会を開催しており、こういった地道な草の根的な活動も必要だと思います。

茂原

 現場見学の多くは、保護者と児童を対象に実施されておりますが、これは親の理解を得る必要があるからで、子供だけを対象に実施しても効果が得られません。また、兵庫県建設業協会では会員企業が工業高校の生徒を受け入れ、 実際の現場で作業を体験させるインターンシップを実施しており、卒業後に建設業に入る生徒もいるそうです。

■人材不足や労務・資材の高騰等に関するは民間発注者の認識は。

前田

 マスコミ報道で浸透はしてきてはおりますが、見積書を持って行くと「なんでこんなに上がってんねん」とは言われます。受注に関しては、工事によりますが設計施工で請ければ利益は上がりますが、たたき合いになるとだめですね。ただ、それも以前に比べればましになってきております。

榎並

 民間工事では交渉が出来ますし、徐々にではありますが業界目線にはなりつつある。

今西

 工期設定でもこちらの意見を聞いてもらえるようにはなり、受注環境は変わってきているとは思います。ただ、公共にしても大阪府と大阪市は依然として厳しい。契約は法定福利費を含めた価格としていますが、 以前とあまり変わっていない気がする。その一方で、下請の見積には法定福利費が計上されてきている。

茂原

 工事量が増えているこの状況をどこまで維持できるかが今後の課題。少なくとも10年間は維持しないといけない。その10年間に退職する高齢者の穴を若年者で埋めないといけない状況になっている。

  施策への反応鈍い地方自治体
  審議会設置の規定利用を  榎並

■建設業の振興策にご意見があれば。

森長

 そもそも建設業に対する産業育成策がなかった。例えば市町村では商店街等に対する振興策を担当する部署はありますが、建設業は発注部局だけで産業政策を立案する部門がない。

 
茂原

 国交省でも提言といった形で政策は打ち出しておりますが、いかんせん市町村が乗ってこない。やらないというか財政的なことでやれない部分が大きいこともある。ただ、業界育成の基本は工事を発注することとの意識は確かにある。

森長

 金融業界や鉄鋼業界は建設業と似ている部分もある。金融では、少しでも金利が有利な銀行と取引しますし、鉄鋼でもdあたりの値段が安いところから購入する。特に金融機関では合併により銀行数を減らして自由に競争させておりますが、 建設業は何十万者による自由競争となっている。何ら対策を講じずに自由競争となると当然、たたき合いが起こり、業界全体が疲弊してしまうといった認識が国にあったかどうか。

茂原

 国交省でも業界の再編と淘汰は施策として打ち出しておりましたが、業界自体が動かなかったという経緯があります。単なる合併より、建築なり土木なり、それぞれ得意とする分野の企業が一つになるとするならばメリットはあるんでしょうが、上手く行かなかったですね。

森長

 差別化する部分がどこなのかが、業界全体がはっきりしていない。本来なら差別化すべき部分を明確にし、それに向けて組織づくりを進めていかなければならないんですが、価格による差別化だけを目指してやってきた。 これでは各企業も業界も疲弊してしまいます。そういった観点での行政指導があってもよかったんじゃないか。一時は、異業種への転換も指導されておりましたが。

茂原

 異業種への取り組みは現在、アドバイザリー事業として実施しております。転換でなく兼業の形で農業や養豚場、焼き肉のたれなど、収益を上げている業者もおります。窓口を設置してコンサル等の専門家が相談に乗っており、他省庁の補助金制度を利用したり各種の支援活動を行っております。

今西

 協会等の団体を通して発注機関との意見交換会等を実施しておりますが、そこでの話題はどうしても土木中心になっている。我々、建築に関するテーマが少ない。

茂原

 近畿地整での業界団体との意見交換でも、団体を代表する意見としては土木しか出てこない。結局、各団体のトップが土木の方が殆どですが、建築に関する課題が出てこないと「問題はない」と考えてしまいます。

今西

 それは業界サイドの問題ですね。

茂原

 しかし、現在問題になっている不調不落対策は建築工事であり、スライド条項が適用されないなどの問題も建築工事です。

■技術者や技能労働者の不足も建築の問題です。

茂原

 重層構造にしても土木の場合、せいぜい三次あたりまでで止まります。工事自体が重層下請を必要としない構造となっており、そこが建築工事と違う部分です。

森長

 社会保険にしても土木なら加入は可能ですが、建築はそこが難しい。

榎並

 先程、産業施策の話しが出ましたが、かつて建設産業の再生と発展のための方策2011と2012が打ち出されましたが、その後の取り組みは。

茂原

 現在実施されている施策も、その方策に基づいた取り組みとして進められております。

榎並

 その時も感じたことですが、国交省では様々な取り組みを試みておられますが、問題は地方自治体で、それら施策に対する反応が鈍い。

茂原

 府県や政令市あたりまでは対応されているとは思いますが、確かに市町村までは難しいところはあります。先般、公共工事の前払金に関して支払限度額の撤廃を求める局長名の要請文を出しましたが、大阪府では府市が対応されています。 ただ、基本的には地方自治体に対して関与することが出来ません。

榎並

 そうなると地方に対しては業界団体として要望なり陳情なりをしていかないとならない。

茂原

 市町村からは「業界団体から要望が上がってこない」という意見をよく聞きますが。

今西

 しかし、大阪市の場合、業界団体との窓口がない。要望書を提出しても拒否されることがある。

前田

 文書で出されても困りますと受け取ってもらえなかった。大阪府では毎年、意見交換の場を設けてくれていますけど。

榎並

 建設業法では、地方自治体と業界団体等で構成する審議会を設置することのできる規定があり、そこを利用することができないものか。地元の仕事が圧倒的に多い我々クラスにとっては非常に有効です。

茂原

 業界が声を上げることは良いことだと思います。

今西

 業界と直接関わるといろいろ問題も出てくることから、職員の不正を防ぐ意味が大きいとは思いますが、情報交換のチャンネルが持てないのはとてもさみしい限りです。

茂原

 一部を除けば、殆どの府県では業界との接点の場はもっています。例えば滋賀県では私もメンバーとなっている建設産業活性化検討会を立ち上げており、行政と専門工事を含めた業界団体のメンバーで、 人材育成や入札契約問題、業界のあり方から広報等について、短期的なものや長期的なものまで定期的に話し合っています。

  学校工事、生徒らの見学会を  森長
森長

 面接で入社動機を聞くと、子供の頃に近所で大工さんが家を建てるところを見ておもしろそうだったという意見が結構あります。また、学校耐震工事で工事中はがたがたであったものが、完成後のきれいな仕上がりを見て驚く生徒もおります。 そういった部分でものづくりのおもしろさに興味を持つ子供もいるわけで、学校耐震工事の各現場で見学会をやってもいいのでは。

今西

 小学校改修工事で、感謝状を頂いたんですが、贈呈式は生徒の前で行われました。学校側としては何気ないことでしょうが、我々としては非常にうれしかった記憶があります。

森長

 当社が施工した学校では、生徒が地域のお巡りさんや郵便屋さんに感謝状を贈った時に、現場所長も一緒に感謝状を頂いたんですが、所長は宝物のように思っています。このような活動は仕事の価値を教える上で重要なことだと思います。 建設業はマスコミからいろいろと叩かれますが、私はこんなおもしろい仕事はないと思っております。ゼロから立ち上げた商品を完成させる仕事は、建設業以外にないと思います。

今西

 現在は公共工事でも起工式はあまりやらなくなっておりますが、市町では実施しているところもまだあります。そういった行事は、我々としては気持ちも引き締まり、社員の志気も高まります。

茂原

 やはりアピールは必要です。例えば海猿という映画の影響で、海上保安庁を志望する人が増えたと聞いております。そういった点でマスコミの力は大きい。

森長

 先程の黒部の太陽もそうですが、大きなアピールと草の根的な活動、両方が必要です。ですから学校の工事等では親子見学会をやればいい。

茂原

 見学会はやればいいと思います。整備局でも現場見学会を実施しておりますが、参加した人は興味を持ちます。ただ、工業高校など学校側にまかせきりになるとだめですね。学校側としては建設業だけでなく、製造業等にも紹介しないといけない。そうなると業界側からアプローチする必要がある。

  採用動向、ここ数年は厳しい  前田

■最近の採用動向はいかがです。

前田

ここ数年は厳しいものがあります。大手企業が採用を増やしてきていますから。

今西

 大手ゼネコンと人材派遣業が特に多いですね。

茂原

 建設企業が人を採用するには、将来的な仕事量を確保する必要がある。少なくとも十年間ぐらい先までの見通しを立てないと経営者としては厳しいと思います。 例えば、現在は東京オリンピック等で工事は増えておりますが、オリンピック開催の前年あたりから減ってくるんじゃないかと私は見ております。

森長

 バブル時期までは不況になると公共事業が景気浮揚策とされておりましたが、それ以後は世間の不況の波と公共事業が同じ動きになってきた。職人を一人前にするには十年かかると言われておりますが、 その十年間に谷と山があり、谷の部分で若い子が辞めてしまいます。これを根本的に防ぐには工事の平準化しかないと思っており、そのためには単年度会計を見直す必要があると考えます。建設業に限らず単年度による弊害が他産業でも起きている。

茂原

 発注の平準化は必要だとは思いますが、財務省の考えは単年度で、不足は補正で補う。それも年度末に補正を組んで一気に発注するとなると、確かにきつい部分はあります。ですから平準化については十年先あたりの見通しを立てることは必要で本省でも動いております。 しかしながら、やはり業界側からの働きかけは必要です。受注機会の確保は企業経営に必要ですが、人材育成の面からも必要であることを訴えることも大切です。受注への要望は、仕事が減っているから発注してほしいとする考えが一般的で、労務が逼迫しているとの認識はない。 人手不足や若年者の入職減にしても少子化では当たり前とする考え方もあることから、そういった問題ではないことを理解してもらうことも重要ですね。また、最近では業界側から地方自治体に転職する技術者が多くなってきている。企業が育てた技術者を引き抜く形で、 これは役所側にも人がいなということです。技術者がいないから設計や積算が自前でできない、数量も読めないとなると、コンサルタントへ委託せざるをえない。これが発注者側のレベルの低下につながっている。

■いずれにしろ業界として大きな転換期を迎えており、行政と一体になった本気の取り組みが必要となっております。今後もそれぞれの立場での取り組みに期待しております。



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