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(独)都市再生機構西日本支社 副支社長 中川雅永氏 【平成26年05月29日掲載】 |
NT開発のノウハウ活かして |
「今まで携わってきたニュータウン開発のノウハウを活かして、宅地販売や都市再生に尽力をつくしたい」と抱負を語る。駆け出しの頃、工事や設計など実務面も経験。「細かいことの積み重ねが、まちづくりに繋がると身をもって知った」とする。新しいまちづくりを進めていくには、関係者や地元住民などの協議調整など、お互いの信頼関係を築くことが大変重要となる。その信頼関係が構築できた時「仕事の醍醐味を感じる」という。 |
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まちづくりには、ニュータウン開発のほかに、都市再生も含まれる。昨今の人口減少問題や経済情勢の中で「消滅可能性都市」をあげ、その回避策としてスマートシティの重要性を指摘。施行権能が与えられているURに対し、自治体の首長などから都市再生に向けた期待の大きさを実感しながら、自治体や民間事業者との連携、コーディネート力の実績や、総合支社である西日本支社の賃貸住宅経営及び団地再生など「さまざまな部署による総合力を発揮できる特性を活かして、地域に貢献できるのでは」と決意を新たにする。 |
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今後の大きな事業としては、開発したニュータウンの宅地販売をあげる。平成25年度に法定事業としての業務が終了、平成30年までに販売を完了しなければならないことから「戦略を持って販売を進めていきたい」とし、宅地の販売は、単に土地の販売のみならず、販売後のまちの活性化などにも寄与することから「自治体と一層連携し、民間事業者の新しい考え方も取り入れながら、スピードをもって販売していきたい」と、民間事業者としての建設業界などへの期待も表す。 |
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一方で、彩都地区東部エリアなど事業を途中で中止せざるを得なかった地区に対し、後の処理をどのようにするかが大きな課題とし、「何とかリスタートを切ることができないか」と検討を重ねている。彩都の場合、大阪市内にも近く、都市のポテンシャルの高い地域であるとともに、平成30年の新名神の開通に合わせた企業の動きが活発になり、物流機能の設置などが計画されていることから、土地の整備など「URのコーディネート力を発揮したい」とする。 |
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また、今年3月に京都大学への引き渡しが終了した木津中央地区と現在事業が行われている吹田操作場に関しては、いずれも、京都大学の農場及び吹田市民病院が移転してくることに対し「重要なのは移転後、その跡地がどのように活用されるのか」だという。京都大学の農場跡地は防災公園となる予定で、URが10年越しで、京都大学、高槻市、木津川市の連携を図ることができた良い例となった。「ニュータウン部門と都市再生の部門が連携して事業を行ったモデル的事例」としながら、吹田市民病院跡地において、URのコーディネート力が再び試される。 |
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基本的にまちづくりが好き。それぞれの時代背景でまちの課題が出てくる中「立ち向かう楽観主義」を座右の銘とし、逆風の中でもやればできるという気持ちを胸に、常に新しいことにチャレンジする「実務的な創造力」を大事にしている。 |
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趣味は、山登りであるが、仕事の延長で10年前から木津での里山再生活動に参加。今は鹿背山倶楽部という団体に属し趣味として里山を楽しんでいる。 |
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