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UR都市機構西日本 大西 誠支社長 【平成24年10月01日掲載】 |
「新しい風 吹かせる」 大阪再生を支援・補完 賃貸住宅 地域の福祉拠点に |
良質な住宅供給やニュータウン開発、さらに都市再生事業を手がけている独立行政法人都市再生機構では、社会経済情勢の変化を受け、既存団地の再生やニュータウン事業を終了するなど、その役割は、大きな転換期を迎えている。こうした中、西日本を管轄するUR西日本支社では、うめきたの第2期開発を含め、大都市圏の国際競争力強化などに対する支援・補完など、都市再生事業への取り組みに各自治体や民間企業からの期待も大きい。今年7月に就任した大西誠西日本支社長は、数々のプロジェクト実現に携わってきた経験を活かし、「西日本支社から新しい風を吹かせたい」とする。その大西支社長に抱負や今後の取り組みについて聞いてみた。 |
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■支社長就任にあたって、抱負をお聞かせ下さい。 |
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URは、今、大きな転換期を迎えていると思っています。都市再生事業では、地方公共団体の支援・補完、民間都市再生事業の支援を二本柱としています。また、賃貸住宅事業に関しては、URの住宅や施設、そして団地全体を少子高齢化時代の福祉拠点とするための試みを本格的に進めています。さらにニュータウン事業は25年度の工事終了と30年度の供給終了を目指していますが、事業中止地区での関係者との協議も含めて、ある意味では非常に難しい事業を行っているところです。公団時代はもとより、URの発足時代と比べても大きく役割を変えているというのが今の状況です。そのような時期にURの中で最大である総合支社の支社長に就任いたしましたので、大きな転換期を迎えての組織変革に力を注ぎたいと思っています。 |
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■支社の運営の在り方や職場づくりの環境について。 |
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西日本支社は、社内で大阪本社と呼ばれるほど特徴的で、独創的な気風のある支社です。今後も本社との情報交換を密にしながら、支社の良さを是非活かしていきたいと思っています。良いところをどんどん伸ばして、今後は「新しい風は西日本支社から吹いてくる」といわれる組織にしたい。実際、西日本支社そして本社でも就任の挨拶時にそのことを宣言しました。 |
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■その「新しい風」について、事業展開など具体的に何かお考えですか。 |
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都市再生事業で言いますと、大都市圏での国際競争力の強化や、防災機能を高めるための事業の支援や補完をすることだと思います。特に大阪では、府市統合本部からグランドデザイン大阪をはじめとして、新しい大阪の将来像が公表されていますので、URとしてもその実現に向けて府市と連携して関わっていきたいと思っています。また、政治や経済が首都圏に一極集中しているということを、大阪に来て特に肌で感じました。首都圏に直下型地震がくると、日本全体が機能停止してしまう危険がありますので、首都圏のバックアップ機能は、やはりこの関西圏ではないだろうかと強く感じています。ですからこの首都圏のバックアップ機能を充実させて二極化構造をつくるということの支援にも力を注ぎたいと思っています。 |
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■大阪、関西の印象について。 |
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関西圏は、財政難に悩んでいる公共団体が多いと感じています。このような状況の中でまちづくりを動かしていくためには、いかに民間活力を取り入れることができるかがポイントとなってきます。その時に民間事業者では取りきれないリスクを、役割分担をして我々が担うということで、民間事業者の支援をする。そのことによってPPPを実現する媒体になりたいと思っています。 |
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■賃貸住宅事業の具体的な取り組みを。 |
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賃貸住宅事業については、地域の福祉拠点となっていくことが重要になってくると考えています。そのためにも公共団体と連携を密にして民間事業者とも一緒になったパートナーシップを作り出して、リノベーションなど団地再生も含めて新しいビジネスモデルを作っていきたいですね。URの賃貸住宅に住めば、もしくはそばに住めば、いろんな魅力的なことがあるというようなふうに作り変えていきたいと思っています。そしてこれらの事業を本格的に実現させ、本社や他の支社のみならず、公共団体や民間事業者の方々にも、西日本支社から吹く「新しい風」を感じていただけるよう取り組みたいと思います |
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■今後を期待しております。ありがとうございました。 |
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趣味は音楽鑑賞。モーツアルトをこよなく愛し、ウィーンのモーツアルトのお墓まで行ったほど。日頃から心がけていることは「何か一つ新しいことを付け加えること」と言う。その信念の元、取り組んで実現してきたさまざまなプロジェクトの経験を、西日本支社で大いに役立てたいとする。新しい風の起点となる新支社長に期待したい。 |
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(文・構成 松木朋子) | |
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