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兵庫県建設業協会 三木健義会長  【2024年08月05日掲載】

夢を抱き、憧れの業界に

担い手確保 ニーズに応える努力を


 「地域が頼れる責任ある協会として地域の今を支えながら、希望の持てる未来を創る取組みに微力ながら貢献できるよう決意を新たにしている」と就任にあたっての抱負を述べる。今年六月、物価や労務費が高騰する厳しい状況の中での就任となったが、課題はもとより大きな変化を捉えながら、「未来にあるべき大きな夢を抱き、誇りと責任のある憧れの業界となるよう会員一丸となって歩んでいきたい」と語る。

 協会の運営・事業活動については、「基本的にはこれまでの方針を踏襲していく」としながら、変化の激しい時代では、目指さしていく場所が明確になれば、「考えていかなければならない」と述べ、発注者に対しては事業量の確保と協力体制の強化を、会員企業に対しては、「一つ一つの仕事が社会に対するピーアルになるものだと考えて仕事をしていただきたい」と呼びかける

 地域建設業の役割については、地域の経済やインフラを支え、減災・防災対策とともに災害時にはいち早く駆け付け迅速に復旧にあたるなど、「警察や消防と同じくなくてはならない存在」と位置付けるが、一番の課題として「担い手の確保」を挙げる。

 担い手確保には、決め手はないとしながら、建設業は一般的に仕事の内容が見えにくい部分があることから、「その内容をできるだけ伝えていく努力をする必要がある」とし、また、入職者のニーズに応えられるような業界、働き方に変えていかなければならない―との考えを示した。

 建設業の魅力については、モノ(構造物)が出来上がり、それに自分が携わった気持ちは、そのものが残っていく限り続いていくものだと自身の体験から語り、「そういった思いが伝わらないから、建設業が職業としての選択視から外れていくのでは」と疑義を呈しながら、「そうならないための努力をしていく必要があり、そういった意味合いにおいては、協会が実施している建設ふれあい祭りは重要だと考えています」。

 建設業の仕事に親しみを持ってもらいながら、時間外労働の縮減や賃金、休日確保等の処遇改善とともに、進展するICT化等をアピールすることにより建設業に目を向けてもらうことや、あるいは専門分野以外からも人材を確保していく活動が必要と、「まさしく働き方改革が求められている状況」と指摘する。

 また、担い手確保も含めて、会員企業が直面する課題は様々であり、さらに県内は南部と中部、北部と地域性が異なるため、それぞれの地域が抱える課題も異なっている。これら課題をまとめ行政に訴えていくために、「各支部と連携して課題を取りまとめて意見交換等を図っていきたい」とした。

 一方、ICT施工やBIM/CIM等の建設DXへの取組みでは、メリットがでない小規模工事等をどう扱うかが課題とし、自身は、「進んでいる部分とまだまだな部分が混在しているように思っている」と述べ、進んでいない地域等については、補助金等の公的な助成制度の活用等の情報提供や必要なものついては支援していくとし、全体的には、国が描く青写真通りには行っているとは言い難いところもあるとしながら、「それぞれの課題を一つひとつ潰しながら、できるところが進めていくことが業務の効率化につながると思っています」。

 時間外労働上限規制を含めた働き方改革については、まずは公共工事から取組を進め、民間工事への働きかけを進めることだとし、建設キャリアアップシステムに関しては、現状は思っているより進んでいないとの見方を示し、「職人がメリットを享受することにより登録者が増えていくことが重要だ」とし、そのための制度が完全に出来上がった時に成果が出てくるのではと期待を寄せた。このほか、第3次担い手3法では、「元下間の適正な契約が重点になってくる」ことから、その辺を徹底していくこととした。

 三木健義(みき・たけよし)
昭和58年3月東京大学工学部建築工学科卒業、同年4月大成建設入社、平成8年3月同社退職、同年4月三木組入社、同6年4月取締役、同15年12月に代表取締役。現在、兵建協姫路支部長、建設業労働災害防止協会兵庫県支部長、兵庫県土木施工管理技士会会長など。
 何事にも、何か一つにこだわるのではなく、「何でもあり」がモットー。印象に残る仕事は、積雪地帯での現場で、「朝に目が覚めた時、宿舎が雪に埋もれていたこと」を挙げる。自身は、建設業は下支えの地味なイメージがあるが、それを前面に押し出していくことも必要で、また、多くの人と関わりながら成果を積み上げていくところも魅力―とする。姫路市出身。64歳。



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