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近畿地方整備局営繕部 中山義章部長 【2023年11月13日掲載】 |
国民のそばで親しまれ頼られ高まる存在感 発注者・設計者・施工者 通じ合って品質確保 4週8休全工事の達成目指す BIM積算や設計に積極活用 |
11月11日の「公共建築の日」及び11月の「公共建築月間」は、公共建築に対する国民の理解と関心を高めるために平成15年に制定された。その公共建築は、文化や教育、福祉などの様々な分野で活用されているが、中でも行政サービスの提供や防災拠点となる官庁施設は重要な役割を占めている。近畿における営繕行政を先導する近畿地方整備局営繕部の中山義章部長は、公共建築の維持管理や更新にあたり、「従来の機能を確保しながら時代に合わせて柔軟に対応していくことが必要」と語る。その中山部長に公共建築の役割や今後の整備方針等について聞いた。 |
■まず、公共建築の役割についてお聞かせください。 |
言うまでもなく公共建築は税金によって整備され、いずれの事業も国民や地域の方々の生活に寄与するものであることが求められています。このため公共建築に求められる役割には大きく分けて |
■公共建築の品質確保については。 |
まずは川上にあたる設計業務での品質確保が重要だと考えています。そのためには発注者が、建築物の計画にあたって与条件をしっかり整理した上で、プロポーザル方式や、総合評価方式など、業務内容に応じた適切な発注方式を選定することです。 |
■そういった発注者として役割を民間発注者に対して周知することも求められる。 |
民間工事においても公共工事と同様に働き方改革等が求められていると思います。まずは我々公共工事発注者が週休2日の確保と適切な工期設定を行い、必要な場合は設計変更等についてもきっちりと対処するなど、率先して必要な対策に取り組んでいきたいと考えています。 |
■営繕工事における働き方改革への取組みは。 |
建設業における働き方改革の推進は、事業執行の上でも大変重要であると認識しています。特に令和6年4月からは建設業においても時間外労働上限規制が適用されることから、より一層の取組みが必要です。このため、週休2日を前提とした適正な工期の設定をはじめ、余裕期間制度を可能な限り活用するなど、柔軟な発注を心掛けています。また予定価格の設定にあたっても最新の工事動向や資材価格を反映したものとし、変更についてもしっかりと対応しています。 |
■なるほど。 |
また、働き方改革への取組みの一環としてBIMの活用があります。近畿地整では今年度から、BIMデータを活用した積算業務の試行を開始します。延床面積3000平方メートル以上の新築工事の設計業務を対象にしており、現在、京都市に建設を計画している下京税務署庁舎の設計業務に適用しています。 |
■Web会議やリモートワーク等により、今後公共建築の役割も変化していくのでは。 |
行政サービス提供の場として公共建築に求められる役割は、今後も大きく変わるものではないと思っています。リモートやWebが進展しても対面による業務が完全に無くなることはないと思いますし、災害対応では拠点としての機能が求められます。そういった基本的な機能は今後も変わらないと思います。勿論、リモートワーク等に対応したオフィス環境の整備など、時代の要請に合わせた機能を追加していく必要はあります。 |
■ありがとうございました。 |
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