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近畿地方整備局 東川直正局長 【2021年07月15日掲載】 |
インフラ整備充実 高速道路の車線拡幅推進 万博関連事業に取り組む |
近畿地方整備局の東川直正局長が9日、大阪市中央区の国民会館で就任会見を行った。7月1日付で就任。会見で東川局長は、今後の施策推進にあたりインフラ整備の充実を挙げ、「道路整備や防災対策等を計画的に推進していく」と抱負を述べ、また、建設業の担い手確保に向けた取組みも進めていくとした。 |
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東川局長は、入省以来、勤務の半分は近畿での現場勤務で、出身も大阪であることから、局長就任にあたっては、「故郷のためにとの思いもあるが、局長という大役に身の引き締まる思いであり、緊張感も持っている」と心境を語った。 |
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今後の事業展開では、インフラ整備の充実と災害への対応、担い手の確保等を挙げた。このうちインフラについて東川局長は、「社会や暮らしを下支えするもの」として、高規格道路の整備充実を目指すとした。 |
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高速道路に関しては、アメリカやフランス、ドイツ、韓国等の高速道路では3車線以下は数%だが、我が国では40%以上とし、我が国全体の整備状況が諸外国に比べ遅れている中でも「関西は特に遅れている」とした。その例として、車線が10車線の首都圏の高速道路に対して、関西は4車線が多くを占めており、「特に阪神高速3号神戸線は日本一の渋滞区間となっている」と指摘。 |
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このため、大阪湾岸線西伸部の早期完成をはじめ、近畿圏の高速道路におけるミッシングリンクの解消とともに、「車線拡幅を進めていかなければばらない」と強調した。 |
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また、港湾に関しても、阪神淡路大震災以降、神戸港の取扱貨物量が落ち込んでいると言われているが、「従来より港湾規模が小さかった」とし、大型コンテナ船に対応できる水深16メートルのバースが、「シンガポールや釜山の30バースに対して、阪神港全体では7バースしかない」ことを挙げながら、「これら社会資本整備の充実を図り、近畿の経済を活性化させていきたい」と決意を語った。 |
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災害対応では、「そこに住む人はもとより、訪れる人のためにも安全と安心の確保が必要」との考えを示す。近年では台風や地震、豪雪等の自然災害の頻発化と激甚化が顕著であるとし、特に近畿地整管内における直轄河川での堤防整備について、「計画に対する整備の達成率は55%と、他地整と比べて低くなっている」ことを報告。 |
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さらに管内には、土砂災害警戒区域が10万カ所存在する現状を踏まえながら、インフラ整備には多大な予算と時間が掛かるため、「ハード整備に加えソフト対策と一体となった取組みが必要で、このため治水事業に関しては、流域治水として関係者として連携してハード、ソフト対策を進めていきたい」とした。 |
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また、インフラ整備に関して、「関西のポテンシャルを活かした計画的なインフラ整備」への取組みを挙げた。近畿のインフラ整備は「道半ば」としながら、「大阪・関西万博等を節目、節目の目標や通過点として進めていきたい」とした。このため道路や河川の整備にあたっては、予算と整備期間を明示しながら進めていくこととした。 |
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さらにインフラ整備だけでなく、老朽化へ対応も課題で、「現在はメンテナンスの時代でもあり、維持管理も待ったなしの状況」とし、事後保全から予防保全にシフトすることとした。 |
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これらの取組みにあたり東川局長は、「歴史と文化のある近畿の10年後、20年後の目指すべき方向性を、いろんな方の意見等を伺いながら考えていきたい」との意向を示した。このほか、大阪・関西万博に関し、 国が担当する関連事業にも取り組むとし、その一つとして日本館の整備にあたり設計者選定手続きを行っていることを報告。これらの整備を通して、前回の万博で自身が感じた「夢」を、多くの人に届けたいとの思いを語った。 |
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一方、担い手の確保では、建設従事者の処遇改善と新技術の活用を挙げた。災害対応での最前線に立つ地元建設業の人材不足への対応として、「賃金水準を上げる入札契約方式の導入、休暇が取れる発注の平準化、 適正工期の設定に努めていく」とした。新技術の活用は、省人化と生産性向上を実現するもので、既に国交省が推進するi―ConstructionでのICT施工や遠隔臨場等を挙げながら、今後は維持管路業務や港湾での荷役作業の支援に関して、DXに転換していくこととし、 「これらを進める上でも、事業計画の進捗に関して一年毎に取組状況を開示し、フォローアップしながらやっていきたい」とした。 |
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