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都市再生機構西日本支社 新居田滝人支社長 【平成30年10月29日掲載】 |
賃貸住宅・都市再生に集中 団地のコンパクトシティづくりも |
就任にあたっては、「恵まれたタイミングでの支社長就任」とし、URとして昭和30年代から60年にわたり積み重ねてきた住まいづくりやまちづくりの力を活かし、「関西を元気にしていきたい」と抱負を語る。関西勤務は2度目だが、前回と比べ、「関西は思ったより元気がある」と感想を語る。 |
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その背景として、インバウンド効果やうめきた2期区域、万博とIR誘致等への期待感、また、URの事業も第3期中期計画の最終年度で、永らく中心業務であったニュータウン販売が終了するとともに、東日本大震災の復興支援に派遣していた職員も戻ってくることを挙げた。このため、「今後は賃貸住宅事業や都市再生事業に経営資源を集中できる環境が整ってきた」と述べ、この2つを柱とした事業展開を考える。 |
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賃貸住宅事業では、管内の420団地・約20万戸を管理するが、「これらは貴重な地域資源であり、これをいかに活用していくかが課題」とする。特に、1976年以前に管理開始したものが約13万戸あり、「これら住宅も含め時代にマッチした改良事業に投資できる環境となってきた」ことから、多様な世代をいかに呼び込み、団地を活かした地域活性化を考えていきたいとする。 |
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都市再生事業では、うめきた2期区域に代表される関西都市圏の国際競争力強化への支援と安全・安心のまちづくりを挙げる。安全・安心のまちづくりに関しては、防災公園初め大和川のスーパー堤防、密集市街地整備、南海トラフ巨大地震への備えに注力。 |
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これらの事業展開にあたっては、「一人に仕事が集中しないよう」社内でのコミュニケーションを重視しながら、若い職員に経験を積ませながらもベテランと若手の風通しの良い組織とすることで、「組織として仕事を行い、組織として人材を育てる」ことを目指すとした。 |
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具体的な取組みでは現在、阪神淡路大震災の被災者用借上復興住宅が順次返還されてきたことから、「大規模リニューアルの好機」として捉え、住戸改善や最新設備等の改良事業を実施。さらに、既存団地における京都女子大との住戸リノベーションや無印良品等との連携による企画型住宅によって住まい方を提案し、若い世代への情報発信を継続していく考え。 |
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また団地再生では、団地の全面的な建替だけなく、「お住まいの方々と意見交換しながら建物の建替や改修、子育て施設や医療、福祉施設等の新たな機能を団地に導入し、団地はもとより地域の魅力アップを図っていきたい」と意欲を示し、これと併せ防災公園等の整備など防災機能を強化していくとした。 |
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このうち団地再生に関しては、昭和40年以降に供給された団地が中心。代表的なものが千里ニュータウンで9団地9116戸、泉北ニュータウンで12団地8324戸があり、「これら団地の特性を踏まえ、建替か改修か、集約するか等を考えていきたい」とし、団地内でも駅近接地区と遠隔地区があることから、住戸を駅近接地区に集約配置するなど、「団地のコンパクトシティづくり」も視野に入れる。 |
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都市再生のうめきた2期では、前回の赴任時に1期の事業者選定に係るコンペに携わっていたことから「思い入れもある」とし、2期開発にあたっては、大阪市や大阪府等と共同で事業を進めていきながら、URとしては「都市基盤や防災公園の整備に加え大阪市との総合調整を図りながら、エリアマネジメントも支援していきたい」としたほか、都市再生全体では、公共や民間など様々な事業者が輻輳する首都圏での再開発事業で培ってきたノウハウを活かし、「お手伝いできることがあれば積極的に関わっていきたい」とする。 |
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また安全・安心については、和歌山県が取り組む津波災害復興計画の事前策定と、大阪府内での密集市街地整備を挙げた。津波災害復興計画は、和歌山県が県内市町村に事前策定を求めているもので、そのガイドラインの作成メンバーにURが参画していることから、現在は、沿岸の市町村を訪問して計画策定にあたっての意見交換を行っている。密集市街地整備では、国土交通省が危険エリアとする地域が大阪府内に2248ヘクタールが存在することから、府や地元自治体を支援しながら、この解消に努めていきたいとしている。 |
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思い出に残る仕事では、阪大病院跡地に整備した「ほたるまち」を挙げる。民間事業者への土地譲渡にあたり、土地利用や条件、募集要項等について大阪市や民間事業者と意見交換を重ねた経験が、その後の都市開発や「うめきた1期コンペにつながった」と振り返る。 |
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趣味は、昔からの阪神ファンで「甲子園での観戦」と、「あと一桁」となった日本の100名山の踏破。仕事にあたっては、「天災は忘れた頃にやってくる」「備えあれば憂いなし」を心掛ける。愛媛県今治市出身。59歳。 |
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